自然・歴史・文化
自然
南房総エリアは、三方を海に囲まれ、冬は暖かく夏は涼しい海洋性の温暖な気候です。首都圏でいち早く訪れる春には、県の花である「なのはな」や源頼朝の再起の地であることにちなんだ早咲きの「頼朝桜」、冬には鋸南町の特産物である水仙など、一年を通して様々な花が咲き誇ります。
また、施設周辺には気軽に登山が楽しめる伊予ヶ岳・富山・御殿山・鋸山といった低名山、南北約2キロにもわたる砂浜を有す岩井海岸や、全国でも数少ない木製の桟橋でテレビやCMのロケ地にもなっている岡本桟橋(原岡桟橋)、東京から一番近い棚田で「日本の棚田百選」にも選ばれている大山千枚田や旧三芳村等の田園・里山風景など、豊かな自然が広がっています。






歴史
安房国と呼ばれていた南房総では、1180年8月に「石橋山の戦い」で平家に敗れた源頼朝が小舟で現在の安房郡鋸南町竜島に上陸し、その後房総の武将の加勢を得て再起をはかった「頼朝伝説」が数多く残されております。
戦国時代以降は、源氏を祖とする里見氏が10代170年ほどにわたり支配しましたが、後に江戸幕府より改易を命じられて断絶させられる悲しい歴史も持っています。
江戸時代の文豪曲亭(滝沢)馬琴が1814年(文化11年)から1842年(天保13年)まで、何と28年もの年月をかけて著した全98巻106冊の長編小説である「南総里見八犬伝」は、その里見氏の歴史を題材に創作されたもので、南房総の中でも富山エリアが舞台の中心に描かれており、周辺には史跡や物語にちなんだ場所が点在しています。
また、江戸時代に浮世絵の祖と呼ばれ「見返り美人」の作者として有名な菱川師宣は、房州鋸南(鋸南町保田)の出身で、付近には師宣の誕生地や菱川師宣記念館があるほか、最近では鎌倉時代に世情に心を痛めた高僧たちが観世音菩薩に詠歌を拝んだことに始まるといわれる、「安房国札観音霊場」三十四番巡りも人気を呼んでいます。


伏姫と八房像




神照寺 観音堂(第十四番)
文化
戦国時代に里見氏の軍馬育成の牧場であった南房総の嶺岡牧では、江戸時代に8代将軍徳川吉宗が白牛3頭を飼育して「白牛酪」という乳製品がつくられ、日本酪農発祥地として史跡に指定されています。
また、南房総で受け継がれてきた千葉県を代表する伝統的工芸品である房州うちわは、京うちわ(京都)、丸亀うちわ(香川)と並ぶ「日本の三大うちわ」のひとつであり、竹の丸みをそのまま活かした「丸柄」が特徴。48~64等分に割いた骨を糸で編んで作られる半円で格子模様の美しい「窓」が魅力です。
実用品以外に、装飾品として愛用されるようになってからは、幅の広い楕円形のものや持ち手に竹の根の部分を取り入れた珍しいうちわも作られるようになり、南房総市内では体験施設や道の駅などで購入することができます。
その他、全国で4箇所、関東では唯一の捕鯨基地である和田漁港では、鯨漁期に捕獲された鯨の解体が行われており、南房総エリアでは道の駅や様々な飲食店で、日常的に鯨肉が販売・提供されるなど、独自の文化が育まれています。




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